設立主旨
当財団は、昭和51年(1976年)11月に株式会社ブルボン(当時 北日本食品工業株式会社)三代目社長吉田高章が創業50周年にあたって、財団法人吉田奨学財団として設立。地方産業の 振興は地方人材の育成にありとの信念に基づき、新潟県出身の一般有為の子弟のうち、心身健全学力優秀でありながら、経済的理由により修学が困難な者に対 し、奨学援護を行い、もって社会有用な人材を育成し、併せて新潟県教育の振興に寄与することを目的に奨学事業を実施してまいりました。
設立の地柏崎市は平成19年7月に中越沖地震に見舞われました。そのときに、「復興への力」となればと日本文学研究者ドナルド・キーン先生(コロンビア大学名誉教授)のご提案により、“柏崎”を角書きにもつ古浄瑠璃「越後国・柏崎 弘知法印御伝記」が復活上演されました。
この古浄瑠璃は、昭和37年鳥越文藏先生(早稲田大学名誉教授)により大英博物館にて発見された幻の古浄瑠璃です。
このようなご縁で結ばれたドナルド・キーン先生は、平成23年3月の東日本大震災発生の際に「今こそ私は日本人になりたい」と日本への永住と帰化を表明されました。先生の日本永住に伴い、先生が日本文学や日本文化を世界に向けて発信する場であったニューヨークの書斎等は存在しなくなります。
これを日本で再現し後世に遺し伝えたいとの思いからニューヨークの書斎等の再現を中心としたキーン先生の文化資料館「ドナルド・キーン・センター柏崎」の構想が生まれました。
平成25年4月、当財団は公益財団法人の移行認定を受け、公益財団法人ブルボン吉田記念財団となり、前述の文化資料館「ドナルド・キーン・センター柏崎」を世界の至宝として広く公開することを事業の柱とし、奨学事業を継続するとともに、文化・芸術・体育に関する助成・協賛の事業もあわせて実施し、一層社会への貢献に努めてまいります。